1ヵ月1000語の英単語を覚える方法(3)
2014年6月19日
この快挙で、単語の記憶にたいする恐怖が完全に吹き飛んだ。
そして、それと同時に強く思ったのである。
世の中には、きっと自分のように単語で苦労している人がたくさんいるはずだ、
なんとかこの方法を本に出して世に問うてみたい・・・と。
そこで私は出版社に手紙を書くことにしたが、
いざ方法について書くときになってとんでもない問題があることに気付いた。
それは、私が英文脈で快適に覚えることができたのは、
その当時、すでに英文をかなり快適に読める(=つかめる)読解力があったからだということに気付いたのだ。
TOEICでいうと800点ぐらいになろうか。
英文の意味がしっかりつかめないと、当然、文脈を利用した記憶などできるはずがない。
しかし、それ以外の選択肢というと・・・日本語しかなかった。
流石の私もここでひるんだ。
日本語を利用するということは、「日本語のストーリー」の中に「英単語を埋める」ということになる。
―――これは奇抜だ。きっとキワモノと見られる。
論理的にはどんなに正しくても、実際にどんなに効果があっても、
日本人というのは「見た目」や「形式」にこだわる。
そんなリスクを出版社が取るはずがない。
駄目か・・・私はあきらめかけた。
しかし、この奇抜な方法が非常に効果的な方法であることは、自分の中では明快だった。
そこで、駄目もとで企画書を書きあげ、サンプルをつけてある出版社に送ったのである。
すると・・・天の采配か、神の僥倖か、
私を担当した編集者が非常に先進的な人で、一目で気に入ってくれ、
東京本社に招かれたのである。
私の懸念をよそに、本は出版されるやたちまちベストセラーとなり、シリーズ化された。
インターネットはまだ生まれたばかりの頃だったが、好意的な書評がたくさん現れた。
実際、今でもこの本で人生が変わったという人に時折出会うことがある。
中には、高校の英語の先生や英語のプロになった人もいて、
悩んだ日々、試行錯誤をした日々が決して無駄ではなかったと、
大変うれしく、また有り難く思っている。
(★★声有り)
今でも、大学の方で実践しており、しっかりと勉強する学生は、
週にだいたい150語ぐらいを覚えてくる。
記憶にかかる時間を時折ヒアリングしているが、
大体60分~80分程度のようである。
これは、私が覚えたときのペースとほぼ同じだ。
★少し工夫を加えると、じつは1か月1500語ぐらいを無理なく覚えることができるようになる。
私の知る限り、これは「世界最強の単語記憶方法」である。
ぜひ近い将来に書籍またはネット教材として発表したいと思う。