TOEICの良い点、悪い点(1)
2014年4月18日
TOEICというテストは、その性質を良く理解しないととんでもないことになります。
まずスコアと会話能力の換算表は鵜呑みにしてはいけません。
たとえば、TOEICで800点をマークするとかなりの会話力があるように書かれていますが、実際はどうかというと、ほとんど話せません。
これはどういうことかというと、たとえば、海外に住むなどして、「自然に英語を学んだ人」がTOEICを受けると、スコアで会話能力がある程度判定できるということなのです。そのようにして800点を取った人なら、換算表に近い会話力を持っていると考えて間違いありません。
ところが、日本で英語を勉強する人は、当然ながら日常的に英語を使う中で、自然な形で英語を学んでいるわけではありません。それどころか、小手先のテクニックだけでスコアを上げる人も多いので、結局「ハイスコア=話す力」とはならないのです。
実際のところ、900点(滅多にいない)を取っている人でもその会話力は「そこそこ程度」の場合がよくあります。
この辺りの説明をしっかりと行っていないのは、あまり責任ある姿勢とは言えません。それどころか、TOEIC委員会はペーパーテストで会話能力が測れると言いながら、TOEIC SWなどといって、「別のテスト」を行っています。これは、良識を疑わざるを得ません。
TOEICには非常に優れた点もありますし、これだけ一般に広まっているわけですから、公正明大に社会的責任を果たしていただきたいと願わずにいられません。