世界を驚かせたコンピュータと、英語教育(2)
2015年1月20日
どういう訳かあまり指摘されることがないのですが、
そもそもが、人間の”脳”は複雑で巨大なプログラムを学び、実行するようには作られていません。
演算素子、つまりニューロンの働きがコンピュータのそれに比べて「お話にならないぐらい遅い」からです。
我が国の英語教育において、これまで多くの「英語嫌い」が生まれ、
また実用的な英語能力になかなか結び付かないと批判されてきたのは、
この点がよく理解されないまま、無理やりにプログラム(文法)を教え、
それを使えるようにしようとしてきたためです。
このような学習で生き残れる人は、ほんのわずかです。
しかも、生き残った人たちの中でも、英語が使えるようになる人はさらに一握りです。
この点にかんしては、よく、文法を学んで英語を理解できるようになったあとに、
実用的な練習を大量に行えば英語は使えるようになるといったことが言われますが、これは誤っています。
なぜかというと、ひとつには、英語を文法を通して理解してしまうと、
英語を見るたびに脳内で巨大な計算のネットワークが起動するようになり、
その、いわば「計算負荷」によってかえって自由に使うことができなくなるのです。
私たちが英語を使おうとするとまるで金縛りにあったようになるのは、これが原因です。
また、もう一点として、
そもそも「実用的な練習を大量に行う」なら、必要となる文法自体がごくわずかになります。
「脳型の情報処理」は長い間知られないままでしたので、
これまで「まず文法ありき」の英語教育が主流を占めてきたことは仕方ありません。
しかし、TrueNorthが、私たちに「まったく別のアプローチ」があることを明快に教えてくれた以上、
これからはこのアプローチにそった教育手法を開拓することが求められていると言えます。
(画像:Inferse.comより参照)